現在、パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンで、マーク・ロスコの回顧展が開催されています。フランスでは24年ぶりの回顧展。テートギャラリー(ロンドン)の全9点、フィリップスコレクション(ワシントンDC)の4点をはじめ、初期の具象絵画から晩年の抽象画まで約115点の作品が一堂に紹介されています! パリに行けば、一度に見ることができるっ! すごいっ!
マーク・ロスコについて
マーク・ロスコ(1903-1970)は、ラトビア生まれの画家です。
20~30代は、表現主義の風景画や人物画を中心に描いていました。
30代後半には、具象絵画から離れ、抽象的な作品を描き始めました。
キュビスムやシュールレアリズムの影響があったそうです。
そして、40代後半より、抽象画に方向転換。明確な輪郭線をもたない矩形と鮮やかな色彩のみで構成される「No.(ナンバー)」シリーズを描き始めました。
この頃の作品は、抽象表現主義作品のカラーフィールド・ペインティングと呼ばれています。
50代以降は、キャンバスがより大きくなり、矩形と色の組み合わせと、カンヴァスに残る刷毛のストロークのみで、瞑想的体験を鑑賞者に与える絵画を描いていきました。
単純な色面だけなのに、鑑賞者に崇高的な体験を喚起する絵画表現を確立し、評価されました。
「MARK ROTHKO」の開催概要
MARK ROTHKO(マーク・ロスコ)
- 会場 フォンダシオン ルイ・ヴィトン(パリ)
- 会期 2023年10月18日(土)~2024年4月2日(日)
フォンダシオン ルイ・ヴィトンは、建築家フランク・ゲーリー設計です。
ガラスでできた帆船のような、斬新なデザインの建築です。
1969 年にテート ギャラリーに寄贈された9点の作品も、特別に展示されています! こんな貴重な作品が、貸与されるのはとてもレア!
ロスコは、晩年、黒と灰色で作品を描きました。これらの作品は、このフランク・ゲーリー建築の一番天井の高いフロアーで、アルベルト・ジャコメッティの彫刻作品とともにも展示されています。
これは、ロスコが、生前構想していたアイディアに基づいた展示方法なのだそうです。
そして、本展覧会の最後に展示されているのは、死のわずか数年前に制作された3枚の色鮮やかな絵画!
初期の具象絵画から、晩年の作品までを見ることができる大回顧展です。
こんな規模で、ロスコの回顧展が開催されるのは、今後、そうないだろうなー。
すごいっ!
行きたいっ!!!
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