2024年の展覧会を特集したキリコの絵画が表紙の 『芸術新潮』を紹介します。
とくにおすすめの展覧会情報や、わたしが実際に訪れた美術展についても合わせて紹介します。
『芸術新潮』は、展覧会の開始月ごとに紹介されているため、休暇に合わせて、展覧会の計画を立てる時に重宝しますよ。付録に、カレンダーが付いてきます。
展覧会スケジュール2024年の美術展情報
『芸術新潮』では、2023年12月~2024年11月までの美術展が開始月ごとに紹介されています。また、関東から関西まで、幅広い地域の美術展を紹介している点も特徴です。
メインで紹介されているのは25展。
その25展はこちらです!
◆ 2023年12月
- 決定版! 女性画家たちの大阪/大阪中之島美術館
◆ 2024年1月
- サムライ、浮世絵師になる! 鳥文斎栄之展/千葉市美術館
- 本阿弥光悦の大宇宙/東京国立博物館
- 印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵/東京都美術館
1909年、モネの《睡蓮》がパリの画廊で発表されました。当時、世界で初めてモネの《睡蓮》を購入したのが、アメリカのウスター美術館でした。
アメリカで受け入れられ、広がった印象派の流れを見ることができる展覧会になりそうです。これまでとは、違った視点で印象派の作品を見ることができるでしょう。楽しみですね。
◆ 2024年2月
- 円空―旅して、彫って、祈ってー/あべのハルカス美術館(大阪)
- 村上隆 もののけ 京都/京都市京セラ美術館
3月下旬に出掛けてきました。
村上隆ワールドに浸ることができました。
詳しくは、こちらをご覧ください。
「村上隆 もののけ 京都」展は、8年ぶりの大規模な個展になります。東京以外では、初の展覧会になります。村上が深い関心を寄せてきた奇想の画家たちが活躍した京都で開催される展覧会です。
代表的なシリーズ、国内初公開となる作品や新作、代表的なシリーズなど約170点が展示されるそうなので、楽しみです。
- 中平卓馬 火―氾濫/東京都国立近代美術館
- マティス 自由なフォルム/国立新美術館(東京)
◆ 2024年3月
- 没後50年 福田平八郎/大阪中之島美術館
- 大吉原展 江戸アメイヂング/東京藝術大学美術館
- ブランクーシ 本質を象る/アーティゾン美術館(東京)
福田平八郎(1892-1974)は、京都を中心にして活躍した日本画家です。没後50年の節目に、回顧展が開催されます。90年前に描かれたとは思えない、斬新なデザインと構図の日本画。身近なモノや日常の光景が、色彩豊かに生まれ変わります。大阪展の後、出身地である大分へ巡回します。
◆ 2024年4月
- 雪舟伝説―「聖画」の誕生―/京都国立博物館
- デ・キリコ展/東京都美術館
- 空海 KUKAI―密教のルーツとマンダラ世界/奈良国立博物館
- 法然と極楽浄土/東京国立博物館
ジョルジュ・デ・キリコ(1888ー1978)は、イタリア生まれの画家です。本誌『芸術新潮』の表紙にも使われている絵画は、ちょっと奇妙で、インパクトがあります。評価の高い1910年代の形而上絵画は、10点展示されるそうです。また、晩年になっても、不可思議な絵を描き続けたキリコの回顧展は10年ぶり。
◆ 2024年5月
- TORIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション/東京都国立近代美術館
- 花とゆめ展/東京シティビュー
「TORIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」展は、パリ市立近代美術館、東京国立近代美術館、大阪中之島美術館の3館合同の展覧会です。3館の所蔵品の中から共通項をもつ作品を選び、3点一組にして展示するというユニークな試みです! 例えば「街角の憂鬱」トリオは、モーリス・ユトリロ《モンマルトルの通り》(1912)、松本俊介《並木道》(1943)、佐伯祐三《レストラン(オテル・デュ・マルシェ)》(1927)。新たな切り口で、絵画を楽しむことができそうです。
◆ 2024年6月
- 描く人、安彦良和/兵庫県立美術館
◆ 2024年7・8月
- 空想旅行案内人 ジャン=ミシェル・フォロン(仮称)/東京ステーションギャラリー
- カナレットとヴェネツィアの輝き/静岡県立美術館
カナレット(1697ー1768)は、イタリア出身の画家です。当時は、貴族の間で、古典的教養を身に付けさせるための旅行先として、ヴェネツィアが人気だったそうです。カナレットは、都市の街並みを細密に描き、ヴェネツィアを描いた作品は人気があったそうです。細部まで丁寧に描き込まれた絵画。ぜひ、実物を見てみたいですね。
◆ 2024年9月
- ルイーズ・ブルジョワ展/森美術館(東京)
- 田中一村展 奄美の光 魂の絵画/東京都美術館
ルイーズ・ブルジョワ(1911-2010)は、フランス生まれのアーティストです。日本では、六本木ヒルズに設置されている大きな蜘蛛の彫刻作品《ママン》が有名です。本展覧会では、彫刻作品だけではなく、絵画やインスタレーションなどの作品を見ることができるそうです。
◆ 2024年10月
- はにわと土偶の近代(仮称)/東京都国立近代美術館
- モネ 睡蓮のとき/国立西洋美術館(東京)
「モネ 睡蓮のとき」展では、マルモッタン・モネ美術館から、約50点の作品が来日。過去最大規模の「睡蓮」が一堂に会する展覧会になるそうです。日本初公開の作品も含まれています。かなりの混雑が予想されますね。
◆ 2024年11月
- トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル(仮称)/三菱一号館美術館(東京)
また、これらの他に全国約100展の美術展情報が掲載されています。
来年は、どの美術展に行こうかなー!?
ワクワクしますね!
芸術新潮の表紙
表紙は、キリコの絵です。
ジョルジュ・デ・キリコ《ヘクトルとアンドロマケ》(1970)
『デ・キリコ展』
- 会場 東京都美術館
- 会期 2024年4月27日~8月29日
- 休館日 月曜日
芸術新潮の付録
付録で「鏡リュウジの星座占いつきカレンダー」が付いてきます。
2か月ごとに、来年の展覧会に関する絵画が掲載されています。
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