今回は、『美術展ぴあ』を紹介します。『美術展ぴあ』は、2024年の展覧会の中からBEST of BESTの24展が紹介されています。取り上げられている美術展は、印象派、現代アートから、日本画・仏像などの日本美術展まで様々なジャンルの展覧会が選ばれています。この24展に関してはカラーで大きく作品が紹介されていて、見ていてとても楽しい構成になっていますよ。
『美術展ぴあ』の内容
『美術展ぴあ』では、2024年に開催される美術展のBEST105が紹介されています。
その中でも、メインで紹介されているのは24展。
作品や、美術史に関して、たいへん詳しく説明されています。大きな図版でカラフルで見やすい点も特徴です。
今回は、【前編】12展を紹介します!
『印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵』
自国を描く“アメリカ印象派”へ
『印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵』
- 2024年1月27日(土)~4月7日(日)/東京都美術館
- 2024年4月20日(土)~6月23日(日)/郡山市立美術館
- 2024年7月6日(土)~9月29日(日)/東京富士美術館
- 2024年10月12日(土)~2025年1月5日(日)/あべのハルカス美術館
本展では、ウスター美術館の中でも、フランス印象派とその影響を受けたアメリカ印象派の作品群が紹介されます。モネから始まった印象派が、アメリカでどのように発展していったのかが一望できる展覧会! とてもおもしろそう!
モネの《睡蓮》(1908)を始め、美しい風景画を堪能できそうです!
『モネ 連作の情景』
モネが「連作」に込めた想い
『モネ 連作の情景』
- 開催中~2024年1月28日(日)/上野の森美術館
- 2024年2月10日(土)~5月6日(日)/大阪中之島美術館
こちらは、2023年から開催されている展覧会です。これから、大阪へ巡回します。2024年版の『美術展ぴあ』でも紹介されているということは、モネの人気がたいへん高いことが伺えますね。まだ未見の方は、ぜひ大阪へ!
『モネ 睡蓮のとき』
モネ晩年の大画面作品
『モネ 睡蓮のとき』
- 2024年10月5日(土)~2025年2月11日(火・祝)/国立西洋美術館(東京)
- 2025年3月7日(金)~6月8日(日)/京都市京セラ美術館
- 2025年3月7日(金)~6月8日(日)/豊田市美術館
そして、そして、年末には、モネ晩年の大作が来日します! モネが生涯に描いた作品の約7割は、ジヴェルニーの庭を描いたもの。これらの作品は、死後、パリのマルモッタン美術館に寄贈されました。その中でも大画面の作品がやってきます! とても楽しみです!
『マティス 自由なフォルム』
マティス切り紙絵の新たな世界
『マティス 自由なフォルム』
- 2024年2月14日(水)~5月27日(月)/国立新美術館(東京)
切り紙絵は、マティスが到達した表現方法。色紙とハサミで創作します。マティスは、この方法でキャンバスと線から自由になり、表現の羽を広げました。《花と果実》(1952-1953)は、日本初公開。ニース市マティス美術館からやってきます! ヴァンスのロザリオ礼拝堂を体験することができるインスタレーションも設置されるそうなので楽しみですね!
『デ・キリコ展』
形而上絵画の創始者 ジョルジュ・デ・キリコ
『デ・キリコ展』
- 2024年4月27日(土)~8月29日(木)/東京都美術館
- 2024年9月14日(土)~12月8日(日)/神戸市立博物館
本誌の表紙を飾っているのが、キリコの作品。表情のないマネキン人形のような人物画。「形而上絵画」と名付けられたシリーズの一点です。世界各地に散らばるキリコ作品をまとめてみることができる貴重な機会となります。
『キース・ヘリング展 アートをストリートへ』
キース・ヘリングが今こそ伝えたいメッセージ
『キース・ヘリング展 アートをストリートへ』
- 開催中~2024年2月25日(日)/森アーツセンターギャラリー
キース・ヘリングは、1980年代に、NYの地下鉄構内に描いたドローイングで有名になりました。明るくポップなイメージの作品には、不平等や差別などの社会へのメッセージが込められています。
『建立900年 特別展 中尊寺金色堂』
中尊寺金色堂の至宝、来る
『建立900年 特別展 中尊寺金色堂』
- 2024年1月23日(火)~4月14日(日)/東京国立博物館
岩手県にある国宝・中尊寺金色堂。本展は、金色堂の建立900年を記念する展覧会となります。金色堂に安置されている仏像11体が、揃って寺外で公開されるのは今回が初めてだそうです!
『特別展 法然と極楽浄土』
法然が説いた極楽浄土への道
『特別展 法然と極楽浄土』
- 2024年4月16日(火)~6月9日(日)/東京国立博物館
- 2024年10月8日(火)~12月1日(日)/京都国立博物館
- 2025年10月7日(火)~11月30日(日)/九州国立博物館
本展覧会は、浄土宗開宗850年の歴史をたどる展覧会です。法然や浄土宗にゆかりのある、「東京」、京都、福岡を巡回します。国宝《阿弥陀二十五菩薩来迎図》は、今回、修復後初公開となります。
『特別展 雪舟伝説―「聖画(カリスマ)」の誕生―
「画聖」雪舟という伝説
『特別展 雪舟伝説―「聖画(カリスマ)」の誕生―
- 2024年4月13日(土)~5月26日(日)/京都国立博物館
日本美術を代表する画家・雪舟(室町時代)は、当時、多くの画家たちが憧れ、お手本とした絵師です。国宝6件は、一人の画家としては最多。その6件すべてを見ることができる展覧会です。巡回展はありませんので、ぜひ京都へ!
『特別展 本阿弥光悦の大宇宙』
総合芸術家・木阿弥光悦
『特別展 本阿弥光悦の大宇宙』
- 2024年1月16日(火)~3月10日(日)/東京国立博物館
本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)は、戦乱の時代に、革新的な芸術作品を生み出し、活躍しました。国宝《舟橋蒔絵硯箱》や重要文化財《鶴下絵三十六歌仙和歌巻》などの代表作を見ることができます。これまでの常識を覆す、個性的な作品を創り続けた本阿弥光悦の思想にふれることができる展覧会です。
『決定版! 女性画家たちの大阪』
大阪の女性画家たち
『決定版! 女性画家たちの大阪』
- 2023年12月23日(土)~2024年2月25日(日)/大阪中之島美術館
本展覧会は、明治期以来、大阪で活躍した女性日本画家約50名の作品を展示する展覧会です。画壇の中心が東京・京都され、男性の画家が優位だった時代に、大阪で絵画に情熱を傾けた女性たち。大阪の文化の発展に大きく寄与した女性画家の活躍を見届けましょう!
『田中一村展 奄美の光 魂の絵画』
田中一村が愛した南国の風景
『田中一村展 奄美の光 魂の絵画』
- 2024年9月19日(木)~2024年12月1日(日)/東京都美術館
50歳で奄美大島に移住した田中一村。一村は、独自の表現で奄美の自然を描きましたが、生前は作品を公表する機会もなく亡くなりました。亜熱帯の植物や生き物を描いた日本画はとても美しいです! 奄美大島の田中一村記念美術館で見たいのはやまやまですが…、東京で出会うことができる貴重な大回顧展です!
■ 今回は、ここまで!
■ 次回、残りの12展をご紹介します!
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