現在、東京国立近代美術館にて「ガウディとサグラダ・ファミリア展」が開催されています。開催期間が終盤に入り、かなり混雑してきているようです。
本展覧会の見どころをご紹介します。
「ガウディとサグラダ・ファミリア展」の構成
「ガウディとサグラダ・ファミリア」展は、大きく分けて4つから構成されています。
1 ガウディとその時代
ここでは、建築家ガウディの生涯を学ぶことができます。
バルセロナに残っているたくさんのガウディ建築についても知ることができます。
2 ガウディの創造の源泉
なぜガウディ建築が、多くの人を魅了するのか? その源泉を、「歴史」・「自然」・「幾何学」の3つの視点から辿っていきます。
3 サグラダ・ファミリアの軌跡
1982年に始まった、サグラダ・ファミリア聖堂の建築計画ですが、資金面や敷地の確保など、課題が山積みでした。
ここでは、初期の建築案から、どのように発展して現在の様子に至ったのかを学ぶことができます。
4 ガウディの遺伝子
ガウディの建築が、現代の建築にどのような影響を与えたのかを学ぶことができます。
この中でも、一番の見どころは、「3 サグラダ・ファミリアの軌跡」のコーナーでした。
模型や映像で、サグラダファミリアの外観、内部の様子などを詳しく知ることができました。
外観の荘厳さ、そして内部の美しさは、言葉で表現することはできません。
また、内部のステンドグラスは、とても美しく感動しました。
実際に足を運ぶのが一番ですが、この展覧会でもその荘厳さの一端を体験することができました。
彫刻家・外尾悦郎の彫刻群
サグラダ・ファミリアの建築には、日本人の彫刻家・外尾悦郎(そとお えつろう)が携わっています。
外尾悦郎は、1953年福岡県生まれ。京都市立芸術大学彫刻科卒業。
1978年にバルセロナへ渡り、飛び込みでサグラダ・ファミリアの現場を訪れ、彫刻家
として採用されました。
下働きの後、1983年に、生誕の門に据える6体の楽天使像を彫り始めました。
その後、「降誕の正面」の彫刻群<歌う天使たち>を担当しました。
本展覧会では、実際には近くで見ることができない、<歌う天使たち>の彫刻群を間近に見ることができます。
<歌う天使たち>は、全部で9体の人物で構成されています。
石膏像ですが、一体一体の表情をつぶさに見ることができます。
優しく、穏やかな表情、いきいきとした動き。これらの彫刻は、見ていてたいへん癒されました。
これらの彫刻群を見るためにも、本展に足を運ぶ価値があると思いました。
2026年完成予定のサグラダ・ファミリア
1982年に始まった、サグラダ・ファミリアの建築ですが、2026年に完成予定とアナウンスされています。
2026年は、ガウディが亡くなった100年後の年に当たります。
サグラダ・ファミリアの外観から、クレーンが無くなってしまうのは少し寂しい気もしますが、楽しみに完成を待ちたいと思います。
「ガウディとサグラダ・ファミリア展」の巡回情報
『ガウディとサグラダ・ファミリア展』
会場 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー
会期 2023年6月13日(火)~9月10日(日)【閉幕】
会場 佐川美術館(滋賀県)
会期 2023年9月30日(土)~12月3日(日)【閉幕】
会場 名古屋市美術館(愛知県)
会期 2023年12月19日(火)~2024年3月10日(日)【閉幕】
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