【デイヴィッド・ホックニー展/東京都現代美術館,2023】感想・混雑状況・チケット・展示構成・巡回情報など/iPadで描かれた長さ70mの作品や巨大な風景画、創作映像など見どころがいっぱい!

デイヴィッド・ホックニー展 美術展 海外作家

現在、東京都現代美術館では、「デイヴィッド・ホックニー展」が開催されています。日本では、27年ぶりとなる展覧会です。ホックニーは、現在86歳。絵画、ドローイング、版画、フォトコラージュ等、様々なジャンルで精力的に創作活動を行ってきました。本展覧会では、過去の代表作から、iPadで描かれた色鮮やかな新作まで見ることができます。

「デイヴィッド・ホックニー展」の開催概要

  • 会場 東京都現代美術館 企画展示室1F・3F
  • 会期 2023年7月15日(土)~11月5日(日)
  • 時間 10:00~18:00(最終入場30分前)
  • 休館日 月曜日

「デイヴィッド・ホックニー展」の入場料など

  • 一般 2,300円
  • 大学生・65歳以上 1,600円
  • 中高生 1,000円
  • 小学生以下無料
  • 図録 3,300円

「デイヴィッド・ホックニー展」の展示構成

作品点数 120点

第1章「春が来ることを忘れないで」

エッチングによる《花瓶と花》(1969)と、iPadで制作された《No.118、2020年3月16日「春の到来 ノルマンディー2020年」より》(2020)。コロナの流行による不安や混乱の先にある光を、絵画で表現した作品。

エスカレーターを上がって、最初に目に入る作品。ホックニーのメッセージに、心があたたかくなりました。

第2章「自由を求めて」

1959年、ロンドンの王立美術学校へ入学。ピカソの作品に衝撃を受けました。ここでは、ホックニーの初期作品が紹介されています。

様々な表現技法を取り入れ、誰も見たことのない絵画に挑戦するホックニー。若き日の作品から、ホックニーのエネルギーが伝わってきました。

第3章「移りゆく光」

1964年、アメリカのカリフォルニアへ移住した時期の作品が紹介されています。

2010年から始めた、iPadでの創作。シンプルな線と色遣い、だけど美しい! 作品が出来上がる過程は、見ていて飽きませんでした。

第4章「肖像画」

1960年代末より制作を始めた、「ダブル・ポートレート」シリーズが紹介されています。

著名なダブルポートレートシリーズ。最新作の《2022年6月25日、(額に入った)花を見る》は、その精緻さと空間描写に圧倒されました。

第5章「視野の広がり」

幅7メートルを超えるフォト・ドローイングが展示されています。

ホックニーが遠近法を越えて、次の表現技法へとたどりついた過程を見ることができました。

第6章「戸外制作」

イギリスのヨークシャーで描いた風景画を中心に展示されています。とても大きな作品です。また、季節の移り変わりで変化する木立を撮影した映像も魅力的です。

この超巨大な作品は、約6週間で完成させたそうです。ウォーター近郊の木々に迷い込んだような感じになりました。

第7章「春の到来、イースト・ヨークシャー」

イースト・ヨークシャーの春の風景を描いた作品群。32枚組のキャンバスによる大型の油彩画1点と大判サイズのiPad作品12点が展示されています。

素敵すぎる! いつまでもこの空間に浸っていたかったー!!

第8章「ノルマンディーの12か月」

全長90メートルを超える大作《ノルマンディーの12か月》(2020-21)。会場の中をうねるように展示された作品に沿って、歩いて鑑賞し、景色の移り変わりを楽しむことができます。

ノルマンディの空間に身を浸し、そして、のんびり散歩でもするように鑑賞したい作品です!

「デイヴィッド・ホックニー展」の混雑状況

おすすめは、平日の午前中です。
混雑するのは、平日14時以降と週末です。

2023年9月24日(日)NHK『日曜美術館』にて、「デイヴィッド・ホックニー展」が紹介されました。番組放送後は、混雑が予想されます。

*****

閉幕まで2週間を切りました。

様々なメディアで取り上げられているため、週末は、ますます混雑することが予想されます。

あらかじめチケットを購入しておくことをおすすめします。

また、ホックニー展のショップは展覧会場内にあり、利用するためには展覧会チケットが必要です。

閉館と同時にショップも閉まるため、お気を付けください。

デイヴィッド・ホックニー

1937年、イギリス・ブラッドフォード生まれ。画家。
1963年、アメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動。日常風景や市井の生活風景、私的な出来事を主題に、アクリル絵具で描く。
2017年、メトロポリタン美術館(アメリカ)で最大規模の回顧展を開催。
2018年、iPadで描いた作品≪女王の窓≫(ステンドグラス)がウェストミンスター寺院に設置。
2019年、クリスティーズ・ニューヨークおいて、代表作≪芸術家の肖像画―プールと2人の人物―≫(1972)が、現存作家で最高額の約103億円で落札。

「デイヴィッド・ホックニー展」のメインビジュアル

チラシのメインビジュアルに使用されている作品は、

≪春の到来 イースト・ヨークシャー,ウォールドゲート≫(2011)

イースト・ヨークシャーの春の風景を描いた作品群。32枚組のキャンバスによる大型の油彩画です。

色鮮やかに描かれた木々。そして、春の息吹を感じさせる、美しい草花。

左右対称に描かれた木々の真ん中を、一本の道が通っています。

細かく描かれた草花とは対照的に、木々の葉は、風に流されたような変わった形をしています。

けど、この大画面の前に立つと、イースト・ヨークシャーに訪れた春を喜びたくなりました。

黄色い花々は、本展のオープニングを飾った「ラッパ水仙」だと思います。

巡回情報など

本展覧会の巡回情報は、ありません。

デイヴィッド・ホックニーの展覧会情報(海外)

  • DAVID HOCKNEY – A YEAR IN NORMANDIE
  • 会場 ソルトミル(ウェスト・ヨークシャー/イギリス)
  • 期間 2023年4月29日~10月29日

☆☆☆☆☆

  • David Hockney – Drawing from Life
  • 会場 ナショナル・ポートレ-ト・ギャラリー(ロンドン/イギリス)
  • 期間 2023年11月2日~2024年1月21日

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