下呂温泉・温泉寺で開催されている「小林勇輝展」へ出かけてきました。お寺を参拝し、左側の通路へ。会場は、かつては旅館として使われていた建物だそうです。そして、部屋に入ってびっくり、無数の書がランプから垂れ下がり、散らばり、異空間に迷い込んだようでした。それは、「書の森」のようでもあり、「書の滝」のようでもありました。
「小林勇輝展」の開催概要
- 会場 下呂温泉 醫王霊山 温泉寺 醫王閣
- 期間 2023年11月10日(金)~11月19日(日)【閉幕】
- 開館時間 10:00~21:00
- 入場料 無料
「小林勇輝展」の感想
会場は、昭和26年に建てられた、下呂温泉の水明館という旅館の建物。
昭和45年、旅館のリニューアルに際して、下呂の温泉寺に移築されたそうです。
数寄屋造りの素敵な建物です。
展覧会のメイン作品は、アイキャッチ画像に使用した書のインスタレーションです。
天井に吊るされランプを包むように、無数の書が垂れ下がっています。
ここに使用されている書は、これまで書いてきた書の失敗作なんだそうです。
垂れ下がっているようにも見えるし、下から湧き上がっているようにも見えます。
床に散らばる書の破片は、観客に踏まれ、移動していきます。
会場の様子は、会期初日とはだいぶ違うようでした。
この部屋の中を歩いていると、まるで「書の森」の中に迷い込んだような感じがしました。
壁には、「象詩書(ぞうししょ)」が飾られていました。
象詩書とは、詩と書と絵がミックスされた作品です。
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「詩」でもあり「書」でもあり「造形」でもある表現はその三つが同時に鑑賞者の中に溶け込むことで、その人のこころの中に時間と空間を超えてその人自身の心象風景を映し出します。
「詩」と「書」と「造形」を同時に表現することで、この3つの要素が個々に存在する以上にはたらきかけるので、多次元の世界感を生み出すことができます。
小林勇輝HPより
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初めて見た時は、モノクロの絵だと思ったのですが、近づいてよーく見てみると詩が浮かび上がってきて驚き!
詩でありながら、それらの文字で富士山や馬、花などを描いている作品です。
詩に込められたメッセージ性の強さにも、心が動かされました。
この詩と書と形が、ぴったりと嵌るまでの道のりは、なかなかたいへんそうです。
2階には部屋が3つあり、大きな作品から小さな作品まで、象詩書や書、絵画が展示されていました。
屏風に書いた大きな作品もあれば、かわいらしい小さな作品もありました。
廊下の壁にも、作品が展示されていました。
数寄屋造りの雰囲気とぴったりと合っていて、素敵な展示空間でした!
帰りに、ポストカードやクリアファイルを購入してきました!
また、次回、展覧会があったら行きたいと思います!
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